2014年9月15日月曜日

AMD FXはゲームに向かないというのは本当なのか?

AMD FXって、日本語サイトではゲームに向かないという論調が多いと思う。

例)
◆4Gamer
「AMD FX」の謎を探る基礎検証レポート。FXはなぜ「ゲーマー向けでない」のか

◆ASCII
VisheraことAMD「FX-8350」は低予算自作に革命を起こすか?


自分もこれらを見ていたのでまずはi7-4770Kでマシンを構築したのだが、その後FX-8100マシン(AM3450-A84D)を使ってみて、

「AMD FXってゲームに向かないとよく言われているけど、悪く無いじゃん。むしろ十分じゃないか」

と感じた。

実は前から気になっていたのが、アメリカのゲーマーはAMD FXを使っているという人がいることだ。例えばアメリカのアマゾンのFX-8350のレビューを見ると、結構ゲーミングPCとして使っているという投稿がある。

◆amazon.com
FX-8350 Customer Reviews

なんとなくAMD信者っぽい感じの投稿もあるが、それでもゲームで使い物にならないようなものではないような感じは受けていた。

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そんな折、EUROGAMER.netというサイトにて「The next-gen Digital Foundary PC」という構成を解説していた。2014年度版のコストパフォーマンスの良い自作ゲーミングPCといった意味だろうか。

コンセプトとしては、
・500ポンド以下(1ポンド175円として87500円か)
・Battlefield4(BF4)を1080p、60fps、高品質設定で動作可能とする

ということだそうだ。

◆EUROGAMER.net
The next-gen Digital Foundry PC: chasing the 1080p60 dream
http://www.eurogamer.net/articles/digitalfoundry-2014-the-next-gen-digital-foundry-pc


このPCの構成で面白いのが、「The left-field CPU choice(ちょっと変わったCPUの選択)」ということで、AMD FX-6300(6コア、3.5/3.8/4.1)を選んでいる点だった。
確かにBF4の推奨動作環境はAMDは6コアCPUとなっているのでそれを満たしているが、重量級ゲームと言われているBF4を動かすのにロークラスのFX-6300で本当に大丈夫なのかと思ったが、記事によるとPS4やXboxOneで60fpsを切るような場合でも60fpsを維持できているようだった。

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ただBattlefield4は現在最もマルチスレッド対応が進んでいるゲームの1つであり、現在私がプレイしているDiablo3やDQ10などは依然としてほぼシングルスレッドゲームなので、そのようなゲームではやっぱりシングルスレッド性能が低いAMD FXでは快適にプレイ出来ない可能性がある。

これらについて検証した結果を下記に記述してみる。

※4770Kは定格である3.5/3.9GHzで検証。FX-8100OCは現在の常用設定である2.8/4.0/4.2GHzで検証。FX-8100の方はなぜOCしているかというと、このFX-8100はFXの第1世代でありMax Turboがこなれておらずほとんどこのクロックまで上がる事がないので、事実上Max3.1GHzと考えて良い。流石にこのFX最弱のシングルスレッド性能で検証するのはひどいので、FX-8350に近いクロックにしてある。但しFX-8350は改良されたPiledriverコアであり、同一クロックでは更に10%程性能が向上しているとのことである。


◆DQ10ベンチ 標準画質、1280x720、ウインドウ
・i7-4770K+GTX660      18115
・FX-8100OC+GTX660    11177
 
であり、1.62倍という大幅なスコア差があった。

このスコアだけを見ると「やっぱりFX-8100はダメだな」となるが、この11177というスコアの評価は「すごく快適」であり実際にゲームをプレイしても両マシンの違いを感じる事はなかった。
(ちなみにFX-8100OC+GTX660で最高画質でテストしてもスコアは10834と殆ど違いはない)

よってベンチ上では大きな差が出るが、実利用上はFX-8100OCでも問題ない。

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よくプレイするもう一つのゲームであるDiablo3 RoSであるが、

◆Diablo3 最高画質、1920x1200、ウインドウ、youtubeを見ながらでのプレイ感

こちらも以前の投稿で書いたようにi7-4770K+GTX660とFX-8100OC+GTX660でプレイ感は変わらない。
負荷状況であるが、80%程度の負荷が掛かっているのはたった1コアだけ、あと3コアが20%程度、残りの4コアは全く負荷が掛かっていない。

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ということで、タイトルの「AMD FXはゲームに向かないというのは本当なのか?」という疑問に対しての私の答えは、

1)AMD FXはマルチスレッド対応がなされている一部のゲームには向いているが、現在でもやっぱりマルチスレッド対応がなされていないゲームが多いので、アーキテクチャ的に向いていないというのは正しい。

2)しかしシングルスレッド性能がIntelに比べて低いとはいえ、シングルスレッドゲームを動作させるには十分な性能を持っており、ゲームをプレイしていて困ることはない。

より、

「ゲーム用途でAMD FXを選んでも問題ない」。

とする。

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