「そういえばKitKatはメモリ512MBの機種でも動くようにデザインとの事だったので、ひょっとしてジャンク箱で眠っているXperia arc(SO-01C、以降arc)にも導入出来るのか?」
と思いついた。
早速調べたところ、なんと「Legacy Xperia」というプロジェクトが立ち上がっているのを発見!
■Legacy Xperia Project
https://legacyxperia.github.io
なんとarcやrayといった msm7x30搭載の古い端末でCyannogen Modを動かすという試みとのこと。素晴らしい!
日本人ブロガーでも既に行っている人多数で、この話題の記事が沢山あった。
■Xperia arc(SO-01C)にAndroid 4.4.4 KitKat(CM11)の導入
■Xperia Arc SO-01CにCyanogenMod 11を焼いてみたお話
■root ROM焼き カスタムROM 最新OS4.4 Xperia arc SO-01C KitKat LT15 LT18
■Cyanogen Mod 11(Android 4.4.4)をXperia arcに入れてみた!
http://mntone.hateblo.jp/entry/2015/01/20/084700
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これらを参考にインストールしたので、備忘のために手順を簡単に書いておく。
1.Bootloaderアンロック
Android4.0.4まではFastbootで行けたのだけど、4.4.4に上げるためにはリカバリーソフトを変えないと出来ないので、Bootloaderをアンロックする必要がある。
このBootloaderアンロックの方法がユニークで、アンロックをオンラインサービスで提供しているところを使って実施するのだが、arcの電池とSIMを外し、検査用端子の保護カバーも外し、端子間をピンセットでショートさせた状態で母艦とUSBケーブルを繋ぎアンロックするというもの。
このサービスを提供しているところはいくつかあるのだけど、今回は$4.99と格安で提供しているfastgsmというサイトで実施した。
http://www.fastgsm.com/en
※注意 このサイトでは製造週が12W11(おそらく2012年第11週製造)以前の端末のみサポートとの事なので気をつける事。私のは11W31だったのでセーフ。
詳しい手順はfastgsmが公開してくれている下記動画を見て欲しい。
https://www.youtube.com/watch?v=s1cyR3LGV-4
解除ツールも良く出来ていて、ほぼ自動でアンロックしてくれる。
アンロック出来たかはダイヤル画面で「*#*#7378423#*#*」と入力して、
Service Info
→Configuration
→Bootload unlock allowed: Yes となっていればアンロック成功。
2.カスタムROM&Google Appsダウンロード
Legacy Xperia Projectの下記ダウンロードページの最新ファイルをダウンロードして、arcのSDカードにコピーする。
https://basketbuild.com/devs/LegacyXperia/anzu/cm-11.0/nightlies
※私の時は「cm-11-20150318-UNOFFICIAL-LegacyXperia-anzu.zip」でした。
このカスタムROMにはGoogle PlayなどのGoogleのアプリ群が含まれていないので、下記からダウンロードしarcのSDカードにコピー。
pa_gapps-modular-pico-4.4.4-20150308-signed.zip
※必要なアプリは後から入れれば良いので、ここではpico版を利用。
前の項でダウンロードしたカスタムROMのZIPの中には、カスタムROMだけでなくリカバリーソフトも同梱されているので、ZIPの中から「boot.img」を取り出す。
ちなみにこれはGNでもお世話になったClockWorkMod(以降CWM)のイメージ。またお世話になります♪
この時デバイスマネージャーを見ると、「ほかのデバイス」のところに「S1Boot Fastboot」というドライバが入っていないデバイスになっている筈なので、「\android-sdk-windows\extras\google\usb_driver」を指定してドライバをインストールする。
ドライバが入ったらfastbootを使ってboot.imgをarcに書き込む。コマンドは下記の通り。
> fastboot flash boot boot.img
※fastbootはGalaxy Nexus(以降GN)にShiny Romを導入した時に使った、下記からダウンロードしたものを利用。
http://forum.xda-developers.com/galaxy-nexus/development/manually-update-4-2-1jop40d-galaxy-t2020136
これでリカバリーソフトが入った。
4.リカバリーソフト起動
arcの電源を入れると一瞬振動して、少しするとLegacy Xperiaのロゴが出てくる。このロゴが出てきている時に、ホームボタン(中央ボタン)を押しっぱなしにするとリカバリーソフトが起動する。
そうしたらSDカードにコピーしたZIPファイルをインストールする。まずはカスタムROM。
Install zip from sdcard
→choose zip from sdcard
→cm-11-20150318-UNOFFICIAL-LegacyXperia-anzu.zip
カスタムROMが入ったら、次はGoogle Apps。
Install zip from sdcard
→choose zip from sdcard
→gapps-kk-20140105-signed.zip
インストールが終わったら、
wipe data/factory reset
reboot system now
で再起動。
起動にはかなり時間が掛かるがじっと待つ。これでインストール完了!
■使った感想
・各アプリのレスポンスは概ね良好。2.3.4、4.0.4といった今まで使ったどのROMよりも軽い。GNではなくarcでもいいかなと思える位。
・ただ日本語入力のレスポンスがちょっと良くない気がする。
・また内蔵ストレージの容量に問題あり。512MBしかないため、Google Play、Chrome、Gmail位を入れただけで容量を使い切ってしまう。
・デフォルトだと画面の自動輝度調整の反応が鈍いので使いづらい。ただ設定画面から高感度に変更するとかなり良くなる。
・Bluetoothヘッドホンでプツプツとよく切れる。スーツの胸ポケットに入れるだけで切れ始めるのは頂けない。面白いのは液晶面を外側にして胸ポケットに入れると切れづらくなるところ。Bluetoothアンテナの問題なのであろうか・・・
・シングルコア1.2GHz、メモリ512MBという古臭いスペックでこれだけのレスポンスが出るのは本当に驚き。スペックが低ければそれだけ消費電力も低くて済むと思うのでAndroid 4.4.4の要求スペック低下は本当に良いと思う。
・ただ内蔵ストレージが少ないのは辛い。これはもっと欲しい。
・また日本語入力が遅いのもちょっと辛いが、これは何が原因なんだろう。メモリの速度か?
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今回のarcへのKitKat導入で、
「抑え目のスペックだけど、持ちやすいサイズで、軽くて、電池の持ちが良い機種をどこか作ってくれないかな?」
と思った。具他的には、
・液晶サイズ
最近は液晶の大型化が進んでいるけど、arcの4.2インチで充分!
・液晶の種類
arcの液晶はTFT方式としか書いていないので、IPS/TN/VA何れかは判らないけど、IPSと謳われていないのでIPSではないと思う。だけど。充分綺麗なので、消費電力が大きめのIPSでなくてもいい!
・本体サイズ
arcのサイズは個人的にはとても持ちやすいので、無理に小さくせずこの大きさでOK!その分最新技術で大容量のバッテリーを搭載して!
・物理ボタン
いまのトレンドからすると不要ですね。まぁあってもいいけど。
・CPU
シングルコア1.2GHzで結構快適に動くのでこのままでもいい。
・内蔵ストレージ
512MBは非常に辛いので4GB程度は欲しい。ただmicroSDHDを廃止するなら16GB位は欲しい。
・重さ
arcの重さの118g程度を維持して欲しい。
こういったスマホのニーズもあると思うのだけど、どこか作らないかなぁ。
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