2014年9月20日土曜日

FX-8100OCとi7-4770Kの消費電力について

i7-4770KはHaswell世代のCPUであり、Haswellはかなり消費電力が抑えられているのが売りというのが専らの評判である。

一方FX-8100はAMD FXファミリーのCPUであり、激しい消費電力であるという評判である。


実際にどれくらいの違いがあるのか、過去のメモを掘り出して比較してみようと思う。
(数字は、アマゾンで売っていたREVBEX ET30Dというワットチェッカーの数値を目視したもの)。


                   アイドル時      Diablo3プレイ時
i7-4770K+GTX660         約55W         約180W
FX-8100OC+RadeonHD7790   約75W         約200W
FX-8100OC+GTX660       約75W         約200W


まず、目につくのがi7-4770Kの消費電力の低さ。アイドル時、Diablo3プレイ時共にFX-8100OCと比べて20Wは低い。
CPU性能をPassmarkで比べると、i7-4770K10276、FX-8150は7702と1.3倍も高性能なのに20W低いというのは非常に優秀。素晴らしい。

また次に気づいたのが、7790とGTX660の消費電力が変わらないこと。両者のTDPを比べると、7790は85W、GTX660は140Wと55Wも違うのに、私の利用シーンでは違いがなかった。
これは7790が低めの数値を公表しているのか、GTX660が高めの数値を公表しているのか、どちらなのだろうか。

これらを考えると、世間で言われているようにIntel&NVIDIAは良く出来た製品を出していると思う。

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ただ入手コストを考えると

・i7-4770K      28500円 (ヤフオクでCPUだけで購入)
・GTX660       13000円 (ヤフオクで購入)

・FX-8100OC    20500円 (ヤフオクでPC全体を購入)
・RadeonHD7790   7250円 (ヤフオクで購入)

のように全然値段が違う。そういう意味では、格安でそこそこの性能を得られるAMDもありかなと思う。消費電力の差による電気代を考えても、

1時間20W、1日3時間使用で考えると、

消費電力差20W x 1日あたりの使用時間3H x 1W/Hの電気代0.026円/H x 365日 = 年間約570円

と、1年間でたった570円しか変わらないし・・・

2014年9月15日月曜日

AMD FXはゲームに向かないというのは本当なのか?

AMD FXって、日本語サイトではゲームに向かないという論調が多いと思う。

例)
◆4Gamer
「AMD FX」の謎を探る基礎検証レポート。FXはなぜ「ゲーマー向けでない」のか

◆ASCII
VisheraことAMD「FX-8350」は低予算自作に革命を起こすか?


自分もこれらを見ていたのでまずはi7-4770Kでマシンを構築したのだが、その後FX-8100マシン(AM3450-A84D)を使ってみて、

「AMD FXってゲームに向かないとよく言われているけど、悪く無いじゃん。むしろ十分じゃないか」

と感じた。

実は前から気になっていたのが、アメリカのゲーマーはAMD FXを使っているという人がいることだ。例えばアメリカのアマゾンのFX-8350のレビューを見ると、結構ゲーミングPCとして使っているという投稿がある。

◆amazon.com
FX-8350 Customer Reviews

なんとなくAMD信者っぽい感じの投稿もあるが、それでもゲームで使い物にならないようなものではないような感じは受けていた。

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そんな折、EUROGAMER.netというサイトにて「The next-gen Digital Foundary PC」という構成を解説していた。2014年度版のコストパフォーマンスの良い自作ゲーミングPCといった意味だろうか。

コンセプトとしては、
・500ポンド以下(1ポンド175円として87500円か)
・Battlefield4(BF4)を1080p、60fps、高品質設定で動作可能とする

ということだそうだ。

◆EUROGAMER.net
The next-gen Digital Foundry PC: chasing the 1080p60 dream
http://www.eurogamer.net/articles/digitalfoundry-2014-the-next-gen-digital-foundry-pc


このPCの構成で面白いのが、「The left-field CPU choice(ちょっと変わったCPUの選択)」ということで、AMD FX-6300(6コア、3.5/3.8/4.1)を選んでいる点だった。
確かにBF4の推奨動作環境はAMDは6コアCPUとなっているのでそれを満たしているが、重量級ゲームと言われているBF4を動かすのにロークラスのFX-6300で本当に大丈夫なのかと思ったが、記事によるとPS4やXboxOneで60fpsを切るような場合でも60fpsを維持できているようだった。

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ただBattlefield4は現在最もマルチスレッド対応が進んでいるゲームの1つであり、現在私がプレイしているDiablo3やDQ10などは依然としてほぼシングルスレッドゲームなので、そのようなゲームではやっぱりシングルスレッド性能が低いAMD FXでは快適にプレイ出来ない可能性がある。

これらについて検証した結果を下記に記述してみる。

※4770Kは定格である3.5/3.9GHzで検証。FX-8100OCは現在の常用設定である2.8/4.0/4.2GHzで検証。FX-8100の方はなぜOCしているかというと、このFX-8100はFXの第1世代でありMax Turboがこなれておらずほとんどこのクロックまで上がる事がないので、事実上Max3.1GHzと考えて良い。流石にこのFX最弱のシングルスレッド性能で検証するのはひどいので、FX-8350に近いクロックにしてある。但しFX-8350は改良されたPiledriverコアであり、同一クロックでは更に10%程性能が向上しているとのことである。


◆DQ10ベンチ 標準画質、1280x720、ウインドウ
・i7-4770K+GTX660      18115
・FX-8100OC+GTX660    11177
 
であり、1.62倍という大幅なスコア差があった。

このスコアだけを見ると「やっぱりFX-8100はダメだな」となるが、この11177というスコアの評価は「すごく快適」であり実際にゲームをプレイしても両マシンの違いを感じる事はなかった。
(ちなみにFX-8100OC+GTX660で最高画質でテストしてもスコアは10834と殆ど違いはない)

よってベンチ上では大きな差が出るが、実利用上はFX-8100OCでも問題ない。

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よくプレイするもう一つのゲームであるDiablo3 RoSであるが、

◆Diablo3 最高画質、1920x1200、ウインドウ、youtubeを見ながらでのプレイ感

こちらも以前の投稿で書いたようにi7-4770K+GTX660とFX-8100OC+GTX660でプレイ感は変わらない。
負荷状況であるが、80%程度の負荷が掛かっているのはたった1コアだけ、あと3コアが20%程度、残りの4コアは全く負荷が掛かっていない。

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ということで、タイトルの「AMD FXはゲームに向かないというのは本当なのか?」という疑問に対しての私の答えは、

1)AMD FXはマルチスレッド対応がなされている一部のゲームには向いているが、現在でもやっぱりマルチスレッド対応がなされていないゲームが多いので、アーキテクチャ的に向いていないというのは正しい。

2)しかしシングルスレッド性能がIntelに比べて低いとはいえ、シングルスレッドゲームを動作させるには十分な性能を持っており、ゲームをプレイしていて困ることはない。

より、

「ゲーム用途でAMD FXを選んでも問題ない」。

とする。

AMD FXをPSCheckを使ってオーバークロック

以前の投稿では、FX-8100のオーバークロック(OC)はAMD OverDriveというツールを使って行っていた。

しかしこのツールをログイン時に自動的に起動してOC設定をする方法がどうしても見つからなかった。

その為他に方法が無いか調べていたところ、まさにピッタリのページを見つけた。


◆安くて速いPCを。 - AMD PSCheckの使い方

いやーまさに私の興味にピッタリのブログ名だww
しかも一番知りたいポイントを簡潔かつ分かりやすく解説されており、非常に助かった。

AMD FXユーザーにはおすすめのページです。


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このページで説明いただいている内容で特に重要なのが、下記の2点。

1)「1.ツールバー中の「Tools」より「Restore PState Registers on Exit」 のチェックを外して下さい。」
→最初これが漏れていて、PSCheckを閉じるとまた最大クロックが3.1GHzまでしか上がらなくなってしばらく試行錯誤してしまった。


2)「また、Boost ConfigurationタブにてCStateBoostを0にすると、Pb0ステートに入る頻度が上がって性能を発揮しやすくなります。」
→FX-8100は第1世代のFXのせいか殆どMax Turbo(つまりPb0ステート)の3.7GHzの速度になることがなかったが、この設定をすると負荷が掛かるとちゃんとMax Turboの速度になる。


どちらもちゃんとこのページに書かれているので、熟読することをおすすめします。

2014年9月6日土曜日

やっぱしRadeon HD 7790ではDiablo3 RoSはきつい・・・

先日購入したAM3450-A84D+RadeonHD7790が現在メイン機になっているが、Diablo3をプレイしていると頻繁に一瞬画面が止まった感じになり、この間に厄介な攻撃を受けて死んでしまうケースが何度か発生した。

「やっぱり7790では力不足なのかな」と考え、TriXXで100MHz程OCしてみたが改善しない。

「うーん、7790は7750の倍くらいの性能はある筈だが、これでも不足かよ。無印Diablo3の時は7750でも大丈夫だったのにRoSになってどんだけGPU性能を求めるんだよ・・・」

と切に思う。

しかしそう言っていても仕方が無いので、とりあえずは手持ちで一番高性能なGTX660に交換してみたところ、一瞬止まる現象は殆ど発生しなくなった。やはりGPUの性能のようだった。

Diablo3 Wikiのグラボ選びのページには、GTX750もしくはR7 260X以上をおすすめしていたが、私としてはPassmark 3Dが4000以上、GPUとしてはGTX660もしくはR9 270をお勧めする。
GTX750Tiは微妙なラインだが、GTX660でも偶に一瞬止まるので出来ればもう1段上にしたほうが良い。

このせいで死んでXP+25%の効果が消えたり、Greater Rift TrialのWaveをクリア出来なかったりするとストレスが溜まってしまう。

それを我慢するくらいなら少し多く投資した方がずっと良いと思う。

という事で、現在のメイン機の構成はAMD FX-8100(2.8/4.0/4.2MHzにOC)+GTX660で、まぁ満足にDiablo3をプレイできる環境になっている。
とりあえず環境こうちくはこれで終わりかな。

しかしこのAM3450-A84Dを最初に入手出来ていれば、i7-4770Kを組み立てるというと余計な出費をしなくても済んだのに残念。